どこから手をつければいいか分からない!相続の話、最初の一歩

どこから手をつければいいか分からない!相続の話、最初の一歩

目次

争族回避の第一歩

迷うのは誰しも当然

相続のことを考え始めると、だいたい最初にぶつかるのがこれです。

何から手を付ければいいのか分からない!

調べようとして検索すると、いろんな言葉が次々出てきて、読むほどに頭が疲れてくる。

ここで大事なのは、最初から詳しく分かろうとしないこと。最初の一歩は、ふんわりで十分。いきなり結論を出す必要もありません。

まずは順番だけ作ればOK

相続まわりの話は、内容そのものより順番が見えないのがしんどさの原因になりがちです。
なので、いったん細かいことは置いて、ざっくりこんなふうに考えてみてください。

亡くなった後に起きることが相続

相続は、亡くなった後に手続きや話し合いが出てくるもの。ここは誰でも避けられません。

その前にできる準備もある

遺言や生前対策は、亡くなった後の混乱を減らすために、元気なうちからできる準備です。
家族の状況によって、やった方が安心な人もいれば、急いでやらなくても大丈夫な人もいます。

認知症が心配なら別の備えもある

親の年齢が上がると、相続より先に認知症が気になってくることがあります。
この話は相続と似た言葉が出てきますが、目的はどちらかというと、生活やお金の管理で困らないようにすること。ここも最初は、そういう枠があるんだな、くらいで十分です。

今日のゴールはここまでで合格

第1章でやりたいのは、制度を理解することではありません。
やることを一気に増やさないために、頭の中に小さな順番を作ること。

次の章では、さらに軽いステップとして、家族のことと財産のことをざっくり整理するコツをお話しします。

棚卸しから始めよう

いきなり結論を出す必要はない

まずは、状況をぼんやり把握するだけ。ここができると、次に何を調べればいいかが自然に決まってきます。

家族のことは紙に書くだけで違う

頭の中だけで考えると、だいたい思考が迷子に。
まずは紙かメモアプリで十分なので、家族を一度書き出してみてください。

誰が関わりそうかを見える形にする

ポイントは、仲がいいかどうかではなく、関わりそうかどうかです。
たとえば、配偶者、子ども、同居している人、離れて暮らしている人。ここまででも書く価値があります。

そして、もし思い当たるなら、こういうところも軽くメモしておくと後で助かります。
再婚している、前の結婚で子がいる、兄弟姉妹がいる、疎遠な親族がいる。
今ここで答えを出す必要はなくて、忘れないための付箋みたいなものです。

家族会議の前にやっておくとラクなこと

家族で話すのが気が重い人も多いです。
だからこそ、最初から大きな話をしないのがコツです。

まずは、自分のメモを作る。
話すときは、確認だけにする。

うちってこういう状況だと思うんだけど合ってる? くらいの温度感で大丈夫。

財産はざっくり四つに分ける

次は財産。ここも完璧を目指すと止まります。
ざっくりでいいので、四つに分けてメモしてみてください。

不動産

家や土地があるかどうか。あるなら場所と名義が分かれば理想ですが、最初はあるかないかだけでもOKです。
市川周辺だと、不動産が中心になって話が進むご家庭も多いので、ここは後で効いてきます。

預金

銀行名が分かれば十分です。口座番号までは今はいりません。
複数の銀行に分かれている場合は、ここで初めて全体が見えることもあります。

保険

保険は、入っているかどうかと、だいたいの種類が分かれば十分です。
医療保険と死亡保険が混ざっていることもあるので、ざっくりでOKです。

借入や保証

ここはつい後回しにされがちですが、あるかどうかだけでもメモしておくと安心です。
住宅ローンが残っているか、事業の借入があるか、連帯保証があるか。このあたりを思い出せる範囲で。

いま決めないことも決めておく

棚卸しをすると、気持ちがそわそわすることがあります。
分からない項目が出てきたり、親に聞きにくいことが混ざったりするからです。

ここでおすすめしたいのは、決める範囲を決めることです。

今回はここまでで止める

今日は家族と財産をざっくり書くところまで。
名義や金額を詰めるのは次回。
こうやって区切ると、疲れにくいです。

分からないは空欄でいい

空欄があると気持ち悪いんですが、ここは割り切って大丈夫。
まずは埋められる範囲からで十分です。

遺言は必要か考える

遺言って、書くか書かないかで迷いがち

棚卸しをすると、次に気になるのが遺言です。
ただ、ここでいきなり遺言の書き方を調べ始めると、また情報の波にのまれやすいんですよね。

そこでまずは「そもそも遺言を考えた方がいい状況かどうか」を、ふんわり見立てることにしましょう。

遺言を考えた方が安心になりやすい場面

遺言があると助かりやすいのは、だいたい次のようなときです。1つでも引っかかれば、遺言を検討する価値はあるかと。

不動産が中心の家

家や土地があると、分け方が難しくなりがちです。
預金なら分けやすいけど、不動産は分けにくい。ここは感覚的に分かりやすいと思います。

市川周辺でも、財産の中身を見てみたら、不動産がほとんどだったというご家庭は珍しくありません。
こういう場合は、遺言があるだけで話し合いの方向性が決まりやすくなることがあります。

家族の状況が少し複雑

再婚、前の結婚で子がいる、疎遠な親族がいる。
こういう事情があると、誰がどう関わるのかが分かりにくくなります。
遺言は、その分かりにくさを減らす道具として役に立つことがあります。

介護や支えが偏っている

たとえば、同居している子がずっと支えている、遠方の子はなかなか動けない。
こういう状況は、誰が悪いという話ではなく、ズレが生まれやすい環境なんです。
遺言があると、こういうズレを小さくできる場合があります。

書かなくても揉めにくいこともある

逆に言うと、遺言がなくても話がまとまりやすいご家庭もあります。
たとえば、財産がシンプルで、相続人の人数も少なく、方向性もだいたい一致している場合。
このケースでは、遺言が絶対必要というより、あると安心、くらいの距離感になることが多いです。

ここで伝えたいのは「遺言は正義、書かないのは危険」というような、対立的なお話ではないということ。
必要性は家ごとに違うので、焦らなくて大丈夫です。

いきなり本文を書かずに、先に決めたい3つ

遺言を考えるなら、書き方の前に、まずこれだけ軽く決めておくと迷いにくいです。

何が一番の心配か

揉めるのが心配なのか、手続きが大変なのが心配なのか、誰かに負担が偏るのが心配なのか。
心配の種類が分かると、遺言に求める役割も見えてきます。

誰に何を残したいかの方向性

具体的な金額や割合まで決めなくて大丈夫です。
家は誰に、預金はこう、みたいに、ざっくり方向だけでも十分です。

家族に伝えておきたいことがあるか

遺言は法律の文書ですが、家族にとって大事なのは気持ちの部分もあります。
なぜそう考えたのか。短い一言でも伝えられると、受け止め方が変わることがあります。

認知症が気になったら

相続の途中で不安が増えるポイント

相続のことを考えていると、途中で別の心配が割り込んでくることも。

「もし親の判断力が落ちたらどうなるんだろう」
「通帳の管理は?」
「介護施設の契約は?」
「家を売る必要が出てくるかも」

相続は亡くなった後の話が中心ですが、こういった認知症の心配は生きている間のお話です。
この2つは時間軸が違うので一緒すると混乱してしまいがちです。
そこで認知症について、整理しておきます。

まず知っておくとラクになる分け方

認知症が気になったときに出てきやすい言葉が、成年後見と家族信託です。
どちらも難しそうに見えますが、最初はこう分けるだけで十分です。

成年後見は困ったときの守り

成年後見は、判断がむずかしくなった人を支える仕組みです。
たとえば契約の場面や手続きの場面で、本人の代わりに動けるようにするイメージです。

ここで大事なのは、使うかどうかは今決めなくていいということ。
こういう守りの選択肢があると知っておくだけで、いざという時に慌てにくくなります。

家族信託は元気なうちの段取り

家族信託は、元気なうちに、お金や不動産の管理を誰がどう担うかを決めておく考え方です。
親がまだしっかりしているうちに、将来の管理を家族内でスムーズに回すための段取りを作る、というイメージに近いです。

ここも、今すぐやるべきという話ではありません。
ただ、選択肢として知っておくと、家の状況によっては安心材料になります。

こんなときは生活側の対策を意識する

相続対策と聞くと、誰しも遺言や遺産分割の話に意識が向きます。
しかし、認知症が絡んだとたんに生活の困りごとが先に来ます。
例えば次のような場合です。

お金の管理が少し危うくなってきた

通帳やカードの管理が難しくなったり、同じ支払いを二重にしてしまったり。
小さい変化ですが、家族はここで不安になります。

契約や手続きが負担になってきた

介護サービスの契約、施設の入所、役所の手続き。
本人が疲れてしまうと、家族が代わりに動きたくなる場面が増えます。

不動産をどうするかが重くなる

施設に入るかもしれない、空き家になるかもしれない。
売るのか貸すのか、維持するのか。ここは市川周辺でも悩みが出やすいところです。

こういうときは相続の準備と並行して、生活の管理の話も少し意識しておくと後でラクになります。

ここでのゴールを混ぜないこと

ここでお伝えたいしたいのは、相続と認知症の対策はきちんと分けて考えれば大丈夫ということです。

  • 相続は亡くなった後の話
  • 認知症の備えは亡くなる前の生活の話
  • 生活側の備えとして、成年後見や家族信託という選択肢

ここまで整理できれば十分です。

今日からできる3つ

やる気より先に、軽く動ける形にする

相続の話は情報量が多いので、がんばって理解しようとすると消耗します。
だからこそ、まずは動きやすいカタチに落とし込んでお伝えします。

ポイントは、全部やらないこと。3つだけです。

1つ目 話すテーマを絞る

家族で話すとなると、構えてしまいます。空気が重くなりそうで嫌だな、と感じる方も多いです。
なので、最初から大きな結論を出す会にしないのがコツです。

まずは確認だけにする

おすすめは、結論ではなく確認です。たとえばこんな感じ。

  • うちの状況って、だいたいこうだよね
  • 家や預金って、ざっくりこのくらいのイメージで合ってる
  • もしものとき、誰が何を担当するのがよさそう

このくらいなら、話がケンカになりにくいです。
遺言を書くかどうか、誰に多く残すか、みたいな踏み込んだ話は、最初の1回目はしなくて大丈夫です。

話す時間も短くする

長く話すほど疲れます。15分でも十分です。
会議というより、確認タイムくらいの軽さが続きます。

2つ目 書類をまとめる

相続で一番しんどいのは、気持ちの部分もありますが、地味に効くのが探し物です。
どこに何があるか分からない。これが積み重なると、家族の疲労が一気に増えます。

置き場所を一本化する

やることはシンプルです。書類を一つの場所に寄せる。
全部そろえなくていいので、まずは入れ物だけ決めます。

クリアファイルでも箱でもOKです。
ラベルも凝らなくて大丈夫です。相続用、で終わりでいいです。

集める順番はゆるく

たとえば、固定資産税の通知、通帳、保険の資料。
手に入るものからでOKです。ここでも完璧主義は敵です。

3つ目 相談のサインを知る

専門家に相談って、ちょっとハードルがありますよね。まだ早い気がする、と感じるのも自然です。
なので最後は、相談した方がラクになるサインだけ置いておきます。

不動産がからむ

家や土地がある場合、話が複雑になりやすいです。
さらに相続登記は期限の考え方もあるので、後回しにしすぎない方が安心です。

家族関係が少し複雑

再婚、前婚の子、疎遠な親族、相続人が多い。
こういう場合は、整理の段階でつまずきやすいので、早めに地図を作った方が手戻りが減ります。

介護とお金が混線してきた

認知症の心配が現実味を帯びてきたり、支払い管理が難しくなってきたり。
この段階は、生活の困りごとが先に来るので、相続の準備と一緒に整理した方がラクです。

小さな一歩で十分

相続は、正解を一発で当てる作業ではありません。
小さく整理して、少しずつ不安を減らしていくものです。

今日からできるのは、話すテーマを絞る、書類をまとめる、相談のサインを知る。この3つだけ。
これができれば、争族回避に向けた第一歩としては十分に合格です。

必要になったタイミングで、遺言をどうするか、成年後見や家族信託を検討するかを、順番に考えていけば大丈夫です。

家族信託は契約によって行う制度のため、実際に始める際は公正証書で作成することが多く、受託者には財産管理の責任が生じます。具体的な設計や手続きは専門家に相談しながら進めるのが安心です。